【2027年3月開始】上乗せ料金はいくら?1割・2割・3割負担別の計算例と薬代で差が出る理由
2027年3月から始まる上乗せ料金の計算方法を解説。薬代1,000円の薬で180〜230円増える仕組みと、ジェネリックや軟膏・保湿剤で差が出る理由を具体例で説明します。
結論:薬代の4分の1が上乗せされ、負担割合が低い人ほど増額幅が大きい
2027年3月から、一部の処方薬に「上乗せ料金」(正式名称:OTC類似薬の特別の料金)が導入されます。
薬代(薬剤費)の4分の1が、通常の1〜3割負担とは別に加算される仕組みです。
薬価の安いジェネリック(後発医薬品)では上乗せ額が小さく、軟膏や保湿剤のように薬代が大きい薬では差が大きくなります。
上乗せ料金の計算の仕組み
基本ルール
上乗せ料金は、対象薬剤の薬剤費の4分の1です。
残りの4分の3に対して、通常の定率負担(1割・2割・3割)がかかります。
診察料や調剤料などの技術料には、上乗せはありません。
💡 計算式のイメージ
上乗せ料金 = 薬剤費 × 1/4 定率負担分 = 薬剤費 × 3/4 × 負担割合
薬代1,000円の薬で計算してみる
具体的な数字で見てみましょう。
薬代が1,000円の薬を処方された場合の計算例です。
| 負担割合 | 制度変更前 | 上乗せ後 | 増加額 |
|---|---|---|---|
| 3割負担 | 300円 | 約480円 | +約180円 |
| 2割負担 | 200円 | 400円 | +200円 |
| 1割負担 | 100円 | 約330円 | +約230円 |
上乗せ料金は一律250円(1,000円の4分の1)です。
残りの750円に対して、それぞれの負担割合がかかります。
⚠️ 負担割合が低い人ほど増額幅が大きい
1割負担の方は約230円増、3割負担の方は約180円増と、低い負担割合の方が増額幅は大きくなります。
薬の種類によって上乗せ額はこんなに違う
薬価と上乗せ額の具体例
実際の薬で、1回あたりの上乗せ額を見てみましょう。
上乗せ額は薬価(薬そのものの値段)の4分の1です。
| 薬の名前 | 薬価 | 上乗せ額(1単位あたり) |
|---|---|---|
| ロキソニン錠60mg | 10.8円/錠 | 約2.7円/錠 |
| アレグラ錠60mg | 20.9円/錠 | 約5.2円/錠 |
| マグミット錠330mg | 6.3円/錠 | 約1.6円/錠 |
| ムコダイン錠500mg | 10.8円/錠 | 約2.7円/錠 |
| ロキソニンテープ100mg | 18.2円/枚 | 約4.6円/枚 |
| ヒルドイドソフト軟膏0.3%(25g) | 17.7円/g | 約111円/本 |
| ゾビラックス軟膏5% | 90.6円/g | 約22.7円/g |
錠剤1錠あたりでは数円程度の上乗せです。
しかし、1回の処方で何日分か出されることが多いため、1回の処方あたりでは数十〜数百円の増加になります。
薬代が高い薬・安い薬で差が出る理由
理由1:外用薬は使用量が多い
軟膏やクリームなどの外用薬(塗り薬)は、使用量が多くなりがちです。
ヒルドイドソフト軟膏を例にとると、25gチューブ1本で上乗せ額は約111円になります。
乾燥肌などで複数本処方される場合、上乗せ額も比例して増えます。
理由2:薬価そのものが高い薬がある
ゾビラックス軟膏(ヘルペスの塗り薬)は、1gあたり90.6円と薬価が高めです。
そのため上乗せ額も1gあたり約22.7円と大きくなります。
| 薬のタイプ | 上乗せ額の傾向 | 理由 |
|---|---|---|
| 錠剤・カプセル | 比較的小さい | 1回の量が少ない |
| 軟膏・クリーム | 大きくなりやすい | 使用量が多い |
| 高薬価の薬 | 大きい | 薬価の4分の1のため |
ジェネリックだと上乗せ額は小さくなる
薬価が安いぶん、上乗せ額も下がる
ジェネリック(後発医薬品)は、先発品より薬価が安く設定されています。
上乗せ額は薬価の4分の1なので、ジェネリックを使えば上乗せ額も小さくなります。
💡 ジェネリックへの切り替えで負担軽減
すでにジェネリックが出ている薬の場合、切り替えることで上乗せ額を抑えられる可能性があります。主治医や薬剤師に相談してみましょう。
上乗せ料金がかからない場合もある
対象外となる方向で検討されている人
以下の方は、上乗せ料金の対象外とする方向で検討が進んでいます。
- こども
- がん・難病など配慮が必要な慢性疾患のある人
- 低所得者
- 入院患者
- 医師が長期使用等を医療上必要と判断した人
詳細は厚生労働省の検討会で整理中です。
最終的な対象範囲は、国の告示で確定します。
🚨 この記事の情報は「案」の段階です
現在公表されている77成分・約1,100品目は案であり、変更される可能性があります。最新情報は厚生労働省の発表をご確認ください。
自分の薬が対象かどうか調べるには
処方されている薬が上乗せ料金の対象になるかどうか、気になる方も多いでしょう。
対象薬の一覧や検索方法については、OTC類似薬 上乗せ料金とは?のページで詳しく解説しています。
まとめ
2027年3月から始まる上乗せ料金について、ポイントを整理します。
- 薬剤費の4分の1が上乗せされる
- 負担割合が低い人ほど増額幅が大きい(1割負担で約230円増、3割負担で約180円増)
- ジェネリックは薬価が安いぶん上乗せ額も小さい
- 軟膏・保湿剤は使用量が多く、上乗せ額が大きくなりやすい
- 1回の処方あたりでは数十〜数百円の増加になることが多い
薬剤師・医師に相談しましょう
この記事は制度の仕組みを説明するものであり、医療行為や診断の代替にはなりません。
処方薬から市販薬への切り替えが適切かどうかは、ご自身の症状や体質によって異なります。
自己判断せず、必ず薬剤師や医師に相談してください。
出典:
- 厚生労働省「OTC類似薬の取り扱いについて」(2025年12月25日 社会保障審議会医療保険部会資料) https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001621875.pdf
- 厚生労働省「OTC類似薬 対象成分一覧(案)」 https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001621851.pdf
- 厚生労働省 薬価基準(2026年8月13日時点)