2027年3月開始の上乗せ料金、対象外になるのは誰?こども・がん・難病・低所得者などの配慮ルール
2027年3月から始まる上乗せ料金には、こども・がん・難病・低所得者・入院患者などへの配慮措置が検討されています。現時点での検討状況と確認方法を解説します。
結論:一部の方は上乗せ料金の対象外になる方向で検討中
2027年3月から始まる「上乗せ料金」(正式名称:OTC類似薬の特別の料金)。
すべての患者さんに一律に適用されるわけではありません。
こども、がん・難病の方、低所得の方などは 対象外とする方向で検討 が進んでいます。
上乗せ料金とは?簡単におさらい
まず制度の基本を確認しましょう。
上乗せ料金とは、市販薬と同じ成分の処方薬を受け取るとき、通常の窓口負担(1〜3割)とは 別に 薬代の4分の1を支払う仕組みです。
対象となる薬は、厚生労働省の案で77成分・約1,100品目。
ロキソニン、アレグラ、ヒルドイドなどがこれに含まれます。
💡 保険は残る
上乗せ料金がかかっても、薬が保険から外れるわけではありません。残り4分の3には従来どおり保険が適用されます。
詳しい仕組みや対象薬は、上乗せ料金の解説ページをご覧ください。
対象外とする方向で検討されている方の一覧
厚生労働省の検討会では、以下の方々を対象外とする方向で議論が進んでいます。
| 配慮の対象 | 理由・考え方 |
|---|---|
| こども | 医療費助成との整合性、成長期の健康確保 |
| がん・難病など配慮が必要な慢性疾患のある方 | 治療の継続性、経済的負担への配慮 |
| 低所得者 | 経済的な負担能力への配慮 |
| 入院患者 | 市販薬を自分で購入できる状況にない |
| 医師が長期使用等を医療上必要と判断した方 | 医師の専門的判断を尊重 |
⚠️ あくまで「検討中」の段階
上記の配慮措置は、2025年12月時点での検討状況です。最終的な対象者や条件は、国の告示で確定します。
それぞれの配慮措置をくわしく解説
こども
多くの自治体では、こどもの医療費を無料または低額にする助成制度があります。
上乗せ料金がこうした助成とどう関係するか、整理が進められています。
「こども」の年齢範囲(18歳未満など)も検討中の項目です。
がん・難病など配慮が必要な慢性疾患
長期にわたり治療が必要な方への配慮です。
対象となる疾患の具体的な範囲は、検討会で整理中です。
指定難病の制度や、がん治療の実態に合わせて決まる見込みです。
低所得者
住民税非課税世帯など、経済的に負担が大きい方への配慮です。
高額療養費制度の区分など、既存の仕組みとの関係も検討されています。
具体的な所得基準は今後示される予定です。
入院患者
入院中の方は、自分でドラッグストアに行くことができません。
「市販薬を選ぶ余地がない」という状況への配慮です。
外来で処方された薬とは、扱いが分けられる方向です。
医師が医療上必要と判断した場合(長期使用等)
医師が「この患者さんには処方薬が必要」と判断したケースです。
具体例として「長期使用」が挙げられています。
判断基準や記録の方法は、医療現場の意見を踏まえて決まります。
「自分は対象外になる?」の確認方法
現時点では、配慮措置の詳細は確定していません。
該当するかどうかは、受診先の医療機関や薬局で確認する ことをおすすめします。
確認のポイントをまとめます。
| 確認したいこと | 相談先 |
|---|---|
| 自分の病気が配慮対象か | 主治医・かかりつけ医 |
| 所得による配慮を受けられるか | 医療機関の窓口・市区町村の担当課 |
| こどもの医療費助成との関係 | 市区町村の子育て・医療担当課 |
| 今飲んでいる薬が上乗せ対象か | 薬局の薬剤師 |
💡 制度開始前に情報が整備される予定
2027年3月の制度開始までに、厚生労働省から詳しい案内が出る見込みです。かかりつけの医療機関・薬局でも情報が得られるようになります。
配慮措置があっても、制度の基本は変わらない
配慮の対象にならない方は、上乗せ料金がかかります。
計算の考え方を確認しておきましょう。
上乗せ料金の計算例(薬代1,000円の場合)
| 負担割合 | これまで | 制度開始後 | 増加額 |
|---|---|---|---|
| 3割負担 | 300円 | 約480円 | 約180円 |
| 2割負担 | 200円 | 400円 | 200円 |
| 1割負担 | 100円 | 約330円 | 約230円 |
上乗せ料金は薬代の4分の1(250円)。
残り4分の3(750円)に定率負担がかかる仕組みです。
診察料や調剤料などの技術料には変更はありません。
今後のスケジュールと対象拡大の可能性
2027年3月:制度スタート
厚生労働省の案では、77成分・約1,100品目が対象です。
上乗せ料金の割合は薬代の4分の1(25%)です。
令和9年度(2027年度)以降:見直しの可能性
制度開始後、対象範囲の拡大と料率の引き上げが検討されます。
現時点で対象外の薬が、将来対象になる可能性もあります。
よくある疑問と回答
Q. 配慮対象かどうか、自分で判断できる?
難しい場合が多いです。
特に「医師が医療上必要と判断した場合」は、医師の判断が必要です。
自己判断せず、受診時に確認してください。
Q. 薬局で聞けば教えてもらえる?
制度が始まれば、薬局でも情報を把握できるようになります。
2027年3月より前の段階では、詳細が未確定の場合があります。
Q. 対象外の配慮措置は、申請が必要?
申請が必要かどうかも検討中です。
低所得者の配慮などは、何らかの証明が必要になる可能性があります。
今できることは何か
制度開始まで時間があります。
今からできる準備を整理しました。
-
自分が飲んでいる薬が対象か確認する 薬の名前や成分を把握しておきましょう
-
かかりつけ医・薬局を決めておく 情報を継続的に得やすくなります
-
医療費の領収書を保管する 制度開始後の負担変化を把握できます
-
自治体の医療費助成を確認する こどもや高齢者向けの助成との関係が整理される予定です
🚨 自己判断での薬の中止は危険
上乗せ料金を避けるために、自分の判断で処方薬をやめることは危険です。必ず医師・薬剤師に相談してください。
まとめ
2027年3月から始まる上乗せ料金には、配慮措置が検討されています。
対象外の方向で検討されている人:
- こども
- がん・難病など配慮が必要な慢性疾患のある方
- 低所得者
- 入院患者
- 医師が長期使用等を医療上必要と判断した方
ただし、これらは 検討中の段階 です。
最終的な対象者や条件は、国の告示で確定します。
該当するかどうかは、受診先の医療機関や薬局で確認 してください。
この記事は制度の情報提供を目的としています。医療行為や診断の代替となるものではありません。ご自身の治療については、必ず医師・薬剤師にご相談ください。
出典:
- 厚生労働省「医療保険制度改革について」(2025年12月25日 社会保障審議会医療保険部会資料) https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001621875.pdf
- 厚生労働省「OTC類似薬の特別の料金 対象成分一覧(案)」 https://www.mhlw.go.jp/content/12401000/001621851.pdf
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