病院でもらう薬の一部に、「上乗せ料金」が始まります
2027年3月(令和8年度中)から。市販薬と同じ成分の処方薬(OTC類似薬)が対象で、 いつもの負担に加えて薬代の4分の1を追加で支払います。
保険は今までどおり使えます。薬がもらえなくなるわけではありません。
なぜ上乗せ料金がかかるの?
同じ薬なのに、払う人と払わない人がいたから
たとえばロキソニンやアレグラは、薬局では自分のお金で買えます。ところが病院で処方してもらうと、 薬代の7〜9割はみんなが払っている保険料でまかなわれます。 「同じ薬なのに不公平」という指摘を受けて、処方でもらう場合に一部を上乗せすることになりました。
保険料を払う働く世代の負担を軽くするため
国は、この仕組みで医療費が年に約900億円減ると見込んでいます。
対象になるのは「市販薬とまったく同じ成分・同じ使い方」の薬だけ
厚生労働省の案で77成分・約1,100品目。 診察そのものや、それ以外の薬の負担は変わりません。
自分の薬が対象か調べる
いくら増える?
薬代(薬そのものの値段)が1,000円の薬の場合。
| 窓口負担 | これまで | これから |
|---|---|---|
| 3割の人 | 300円 | 約480円(+約180円) |
| 2割の人 | 200円 | 400円(+200円) |
| 1割の人 | 100円 | 約330円(+約230円) |
これから=上乗せ料金250円(薬代の4分の1)+残り750円のいつもの負担分。診察料や調剤料は変わりません。
自分の薬と量で計算する(シミュレーター)実際の薬だといくら?(3割負担の場合)
| 薬と量 | これまで | これから | 増える額 |
|---|---|---|---|
ロキソニン錠60mg 1日3錠×14日(42錠)・薬価10.8円×42 | 約136円 | 約215円 | +約79.4円 |
アレグラ錠60mg 1日2錠×30日(60錠)・薬価20.9円×60 | 約376円 | 約596円 | +約219円 |
ヒルドイドソフト軟膏 25gチューブ1本・薬価17.7円×25 | 約133円 | 約210円 | +約77.4円 |
ロキソニンテープ100mg 70枚・薬価18.2円×70 | 約382円 | 約605円 | +約223円 |
薬価は厚生労働省の薬価基準収載品目リスト(2026年8月13日時点)。数量は一般的な処方量の目安で、実際の処方量・薬価・負担割合により変わります。ジェネリックは薬価が安いぶん上乗せ額も小さくなります。
上乗せ料金がかからない人(検討中)
- お子さん
- がん・難病など、続けて治療が必要な病気のある方
- 収入の少ない方
- 入院中の方
- 医師が「長く使う必要がある」と判断した方
自分が当てはまるかは、受診先の窓口や薬局で確認してください。
よく聞かれる「対象外」の薬
次の薬は、今回の77成分の案には入っていません(上乗せ料金はかかりません)。
- 対象外ガスター
成分:ファモチジン
同じ成分の市販薬を見る - 対象外カロナール
成分:アセトアミノフェン
同じ成分の市販薬を見る - 対象外ジルテック
成分:セチリジン塩酸塩
同じ成分の市販薬を見る - 対象外ザイザル
成分:レボセチリジン塩酸塩
同じ成分の市販薬を見る - 対象外リンデロンVG
成分:ベタメタゾン吉草酸エステル・ゲンタマイシン
同じ成分の市販薬を見る - 対象外ロペミン
成分:ロペラミド塩酸塩
同じ成分の市販薬を見る - 対象外ナウゼリン
成分:ドンペリドン
同じ成分の市販薬を見る - 対象外葛根湯(医療用)
成分:葛根湯エキス
同じ成分の市販薬を見る - 対象外モーラステープ
成分:ケトプロフェン
同じ成分の市販薬を見る
ご注意
- 対象の一覧は案(2025年12月25日 厚労省提示)です。最終的な対象は国の告示で決まります。
- 当サイトは、処方薬から市販薬への切替をすすめるものではありません。
- 続けて使っている薬は、自己判断でやめたり変えたりせず、医師・薬剤師に相談してください。
よくある質問
- Q. 病院の薬に保険が使えなくなるのですか?
- いいえ。保険は今までどおり使えます。対象の薬だけ、いつもの負担(1〜3割)に加えて薬代の4分の1を上乗せで支払う仕組みです。診察料や調剤料は変わりません。
- Q. いつから始まりますか?
- 2027年3月(令和8年度中)の予定です。法律(改正健康保険法)は2026年5月に成立し、細かい決まりは厚生労働省で検討が続いています。
- Q. 上乗せ料金がかからない人はいますか?
- お子さん、がん・難病などで継続治療が必要な方、収入の少ない方、入院中の方、医師が長く使う必要があると判断した方などは、上乗せ料金を求めない方向で検討されています。該当するかは受診先で確認してください。
- Q. 自分の薬が対象かどうか、どうやって調べますか?
- お薬手帳か薬袋に書いてある薬の名前で、「薬の名前で探す」ページから探せます。一覧は厚生労働省の案で、最終的な対象は国の告示で決まります。
- Q. 市販薬に替えたほうがいいですか?
- このサイトは判断材料を提供するもので、切替をすすめるものではありません。続けて使っている薬は、自己判断で中止・変更せず、医師や薬剤師に相談してください。
薬局・医療機関の方へ
患者さんへの説明に使えるA4 POP(薬局名入り・QRコード付き)と、対象77成分の早見表を無料で印刷できます。
説明キットを印刷する出典(厚生労働省)
当ページは厚生労働省の公開資料とPMDA公開情報を元に整理しています。市販薬を使うときは添付文書を確認し、薬剤師・登録販売者に相談してください。本サイトは医療行為の代替を目的としていません。